スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

書┃籍┃化┃第┃一┃弾┃♪┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛
★ブログじゃ読めないおまけページが盛り沢山!M線上のアリア A巻 購入はコチラから!★
にほんブログ村 小説ブログへ
↑ランキング参加中!感想の代わりにお願いします。

三日目:蓮火編 08話

兄貴のタクシーに乗り込んだ。

「で、何でキーワードを伝えた日に限ってバイトなのよ。」

兄貴は気に入らないらしかった。
仕事内容と、その仕事がキーワードを解く為だと説明したら、納得したようなしていないような、正に「ふぁい」的な顔をした。
その後、付け加えるように、申し訳なさそうに財布を差し出した。

「なんで財布?」

当然の質問と思って頂きたい。兄貴の返答。

「メールに書いた志野山くん。
 多分、関わってるから同じ大学だと思うのよ。
 昨日タクシーでお釣りいらないって言われたんだけど、良かったら、八千三百二十円。返してあげてくれないかな。」

「俺、解らないかもよ?志野山くん。
 あ、メーター上がる、切ってくれよ!」

「サービスしろってか。いいけどさ。
 そんときゃ、お前の懐にしまっとけ。
 それと、ごめんって言っておいて。」

「わかった。でも何で謝るの?」

「志野山くんが呟いた言葉。
 本当はお前に伝えるべきじゃない大切な言葉かも知れないから。」

バイト先に到着した。
軽く礼を言って、会社の人から仕事内容の説明を受ける。
納品する管理端末用パソコンは、図書室用「本貸出システム」だった。

一人の作業は何度かやった事がある。
ソフトインストール、データ移行、動作チェック。
図書室の本のデータが、この管理端末固有の物らしく、データ移行だけで夕方になるらしい。
その間に仮眠を取って、ソフトインストールと動作チェックは学生が引けた夕方からだそうだ。
多分、台風で朝まで帰れない。
作業としては楽勝だけど、体力的にキツイ。

「これ動作チェックの量、ハンパないっすね…。
 つまりは体力勝負な仕事ですか。そりゃ俺みたいな下っ端が選ばれますよね。」

会社の人は、「若いの少ないんだから頑張って」というような上目遣いをした。
上目遣いだけで、少しだけみく子を思い出した。

パソコンを営業車に載せながら、思った。

「あんな会社のオッサンにみく子を重ねるだなんて。不覚!」

大学に辿り着いた俺は、パソコンを図書室へ搬入した。

図書室に入る。時刻は十二時。予定時間に間に合ったようだ。
やはり普段から人は少ないようで、図書室内で一人、分厚い本を置いて学生が寝ているだけだった。

「本貸出システム」からケーブルを延ばし、搬入したパソコンに繋ぐ。
データのコピーを始めた。
「本貸出システム」自体は操作出来るが、今日は学生ではなく「作業員」の服装だ。
勝負はこれから朝まで。
キーワードを解くまでに許されたタイムリミット。

朝に兄貴から送られたメールを見ながら、みく子と初めて話した夜を思い出す。
ノートン教授の話をした時、嬉しそうな声に似合わず、目だけが真剣だった。

胸元の手帳に、メールのキーワードを書き込み、更に「ノートン教授」と書き加える。
予定通り、仮眠を取る事にした。

書┃籍┃化┃第┃一┃弾┃♪┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛
★ブログじゃ読めないおまけページが盛り沢山!M線上のアリア A巻 購入はコチラから!★
にほんブログ村 小説ブログへ
↑ランキング参加中!感想の代わりにお願いします。

≪三日目:蓮火編 07話 | TOP | 三日目:ちこ編 05話≫


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。