スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

書┃籍┃化┃第┃一┃弾┃♪┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛
★ブログじゃ読めないおまけページが盛り沢山!M線上のアリア A巻 購入はコチラから!★
にほんブログ村 小説ブログへ
↑ランキング参加中!感想の代わりにお願いします。

三日目:しのめん編 20話

大学に向かう途中、昨日はみく子の事で走り回っていたのに、今日は自分の事しか考えていない事が可笑しくなった。
「まぁ、ラストが近付いているからな」なんて意味の解らない事を口走っていた。

ノートン教授の研究室はニ重のセキュリティになっている。
まず一つ目のセキュリティはカードをスキャンさせ、暗証番号を入力する事で開く。
ニつ目のセキュリティは網膜スキャンで開くようになっている。

一つ目を開く事で入れる研究室については、誰かが入るか出る時に潜り込めば問題は無い。中にいるのも普通の研究生だけだ。

問題はニつ目のセキュリティだ。
僕はここが開く所を見た事が無い。
だけど、あの中に入らないといけない。

なぜ入る必要があるのか?
それは「錐体細胞の波長認識メカニズム」という本の最後のページにある余白部分──。
いや、僕にとっては余白では無いのだけれど、一般的な人にとっては余白部分になる場所にこう記されているからだ。


---

この文章が読めるのであれば
以下のレポートを読む事を薦める。

・αレポート
・βレポート
・γレポート
・Δレポート

ジェームス・ノートン。

---


これらのレポートはノートン教授が教授になる前にまとめたものらしい。
一年前にノートン教授の研究室内に侵入した時にα、β、γについては読んでいる。
最後に残っているΔレポートだけが、どこにあるのか解らなかった。
残されている場所はあの網膜スキャンを抜けた先だけ。僕はそのΔレポートが読みたかった。



大通りを大学方面に向かいながら、小高い丘の風見鶏の付いた屋根の大きな屋敷を横目で見る。
斉藤さんとこのお屋敷だ。今日の夕刻にあそこでパーティがある。

斉藤さんとことうちの一族は昔から何かと関わりがあるらしい。
詳しくは知らないし、知りたくもない。とりあえず僕は自分の一族が苦手だ。
地元に帰ると僕は御曹司なんて呼ばれる。
そんなものに成りたくて成った訳じゃないのに。


少しイラッとしたその時だった。
前から自転車が突っ込んできた──ように感じた。
黒いジャケットに白いワイシャツ、長い足にすらりとしたジーンズを着こなしている三十ぐらいの人のようにも感じた。


が、自転車は僕の身体をすり抜けて行ってしまった。
いや、正しく言うと自転車は突っ込んで来ていない。
ただ、すり抜けたように感じた時に声が聞こえた気がした。


「おや、さっきはご馳走様。お礼にあいつの記憶を一つ教えよう」


僕は変な汗が出た。
そして頭の中に響いた声を復唱した。


「一を無限大で割ると零になる…???」


とりあえず、僕はその言葉を大学ノートに書き記した。

書┃籍┃化┃第┃一┃弾┃♪┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛
★ブログじゃ読めないおまけページが盛り沢山!M線上のアリア A巻 購入はコチラから!★
にほんブログ村 小説ブログへ
↑ランキング参加中!感想の代わりにお願いします。

≪三日目:蜜編 現在 29話 | TOP | 三日目:蜜編 現在 30話≫


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。