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四日目:ロシュ編 19話

夜も更け、華やかで賑やかなパーティーが終わった。
パーティーでは、それぞれがそれぞれの楽しみ方をし、そして、それぞれがそれぞれの帰路へ着いた。

来賓の居なくなったホールは、ようやく片付き、さっきまでの賑やかさは嘘の様に静まり返った。
台風も過ぎ、家の中も外も本当に静かになった。

奥の応接間のゆったりしたソファーでは、斉藤夫妻、ノートン教授、エリカが話をしている。
最後まで片付けをしていた桃ニャさんが気を利かせて紅茶を出す。

「いろいろとありがとうね。桃ニャさん。どうかしら、このままうちの手伝いをして頂けないかしら」
夫人は桃ニャさんに言った。
「それはいい考えだな。広い家で妻一人では何かと大変だし、君のような人がいてくれると助かるよ」
斉藤氏も賛成した。
「えぇっ。ぃぃんですかぁ?桃ニャ、ぅれしぃですぅ」
桃ニャさんは嬉しそうだ。

斉藤氏はお酒が十分に回り、ソファーの座り心地の良さが加わって、かなり眠そうだ。
「ふあ…」と斉藤氏が思わず欠伸をしようとした時
「寝室にお連れして。ノートン教授ごめんなさいね」
と夫人が言い、斉藤氏は桃ニャさんに連れられ寝室に向かって行った。


「エリカちゃん、今日は彼氏と一緒じゃなくて残念ね」
と夫人は、うつむいたエリカを覗き込むように言った。
「彼とは昨日ちょっとトラブっちゃったんで、連絡もしてないの」
エリカは小さな声で言った。

「何があったの?」
奥様はエリカに優しく尋ねた。
「一日中、大学のみく子っていう子と一緒にいたらしいの…」
エリカは小さな声で答えた。

「ほお、みく子君か…」
話にノートン教授が入る。

「お爺ちゃん、知ってるの?」
キッと睨むような目でエリカはノートン教授を見る。

「ふむ。いろいろとな。ロシュ君が彼女に興味を持つのも有り得ん事ではなかろうて。ワシの教え子じゃしな」
ノートン教授は自分の白い顎ひげを撫でながら言った。

「どういう意味でですか?」
夫人はノートン教授に苦笑交じりに尋ねた。

「それはここでは言えんじゃろ。機密ってやつじゃ」
きっぱりとノートン教授が言う。

「ふうん。お爺ちゃん、都合が悪くなったらいつもそうだもん」
ふくれっ面してエリカが言った。

「ほっほっほっ。本当に都合の良い言葉じゃの。しかし… それはエリカにとっても、ロシュ君にとっても良いことではないのう」
ノートン教授は困り顔をしながら言った。

「本当に好きな人なら仲直りしなくちゃね」
夫人はやさしくエリカに言う。


エリカは応接間に飾られた花束に目を移し
「ああ、あのお花、綺麗。私もあんな風にいつも綺麗に明るく咲いていたいな」
うわ言のようにエリカは呟いた。

それを聞き、夫人は
「エリカちゃんは十分綺麗よ。今夜はあなたが一番輝いていたんですから」
となぐさめ
「良かったら、エリカちゃんにその花束を差し上げるわ」
と言った。

「ええっ嬉しい。ありがとう」
エリカは顔を上げ、夫人にお礼を言う。

「明日、ご自宅にお送りするわね」
その明るくなったエリカの表情を見て、にこやかに微笑みながら夫人は言った。

「それは恐縮じゃな。 …ふむ。そうじゃ。明日、ワシが使いの者に取りに伺わせよう。使いの者は…あやつが良いじゃろうな」
何か閃いたようにノートン教授は夫人に言った。
「そう? …うん。そうね。 …それがいいわ。それは粋な計らいね」
夫人はノートン教授の意図を悟り、そう言いながらウインクをして答えた。

エリカはノートン教授と夫人の聞きながら、うっとりと花を眺めていた。


今夜の激しかった雨風は、すっかり収まっており、宴の後の夜は、虫の音と共に
静かに…
そして …
深く深く更けていった。

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