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五日目:ロシュ編 24話

「人間が人間を作る …それは、神の仕事なのかもしれんな。」
ノートン教授はふうっと溜息をして話を続けた。

「ワシらの研究の主要メンバーは四名。
ワシとロシュの父ジョルジュ、斉藤氏、そして医師の笠原君じゃ。

試行錯誤の実験を繰り返し、多くの生命が生まれ、そして多くが死んでいった。
理論上は正しいのだが、どうしても早い段階で変異が起き、崩壊するのじゃ。

生命を作り、次の瞬間あっという間にその生命が失われてゆく…
その生命が誕生する瞬間は尊いもんじゃが、その生命が失われる瞬間は本当におぞましいものじゃった。
次々に生命を生み出し、無駄に生命を奪っていくワシらのやっている研究は悪魔の所業とも思われ、みな道徳心が痛んだ。

ロシュ。驚かないで聞いてくれ。
お前の父は事故死とされておるだろうが
本当は、その実験の際の変異体の断末魔の犠牲になったのじゃ。

すまぬ。本当にすまぬ。お前の父の事もじゃが、お前に今まで隠していたこともじゃ」

鋭かったノートン教授の目には、いつしか涙が浮かんでいた。
ノートン教授は上を向き堪えていたが、やがて後を向き、ハンカチで涙を拭き、鼻をかんだ。
エリカがオレの手をグッと握り締めた。オレもエリカの手を握り返した。


そして、さらに話を続けた。
「それが切っ掛けで、この研究は諦めて中止しようとしておった時、完全体と思われる一つの生命体が完成したのじゃ。

それが、みく子じゃ。

その基となる胚性幹細胞は斉藤夫人が提供してくれた。
胚性幹細胞ベースで一から作り上げた完全体と思われる乳幼児じゃ。
笠原君が引取り育て、彼女の成長を見守った。
DNAの欠損部分があり、不安定要素はあったものの順調に成長していった。

順調に成長し、恋もし、勉学にも励み、運動もし、歌も歌う。
なんら普通の人間の女の子と変わらぬ姿じゃ。
おそらく何の問題なく一生を終えると思っておった。

しかし、二十二歳を過ぎた頃、突然、不安定要素のDNAが変異し暴走を始めたのじゃ。

君らも知っておろう。みく子君の容姿の変化は。

今後どういう変化が起こるか分からん。
彼女の変異が良い方向と悪い方向のどちらに向かっているのかは予想出来ん。
しかし、またジョルジュの時のような事が起こってはならんのじゃ。

彼女には先日、ここに来た時、一時的に変異を抑える措置を行っておるが、それでも一日一日小さい変異が体の中で起こっておるだろう。
これからのワシらの研究は、生命の可能性はもちろんじゃが、彼女を救うための使命も担っていると言っても過言ではなかろうて」

ノートン教授はソファーから立ち上がった。
そして、コツコツと足音を立てながら、しばらく辺りをぐるぐると歩き

「そしてもう一人は…」
オレ達の座るソファーの後に来て、背もたれに手を置き言った。

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