スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

書┃籍┃化┃第┃一┃弾┃♪┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛
★ブログじゃ読めないおまけページが盛り沢山!M線上のアリア A巻 購入はコチラから!★
にほんブログ村 小説ブログへ
↑ランキング参加中!感想の代わりにお願いします。

五日目:ロシュ編 27話

「どうしてもバイトに行く。」
エリカは、その日のバイトにどうしても行くと言った。

無理するなと止めたのだが、どうしても行くと言ってきかなかった。
エリカは、何か他の事をして今日聞かされた事実を忘れたかったのかもしれない。
変わらない自分の日常を取り戻したかったのかもしれない。


エリカを車でバイト先まで送り
「何かあったら連絡して。カテキョは今日休むから、すぐ来れるし。帰りも迎えにくるから電話して」
と伝えた。
「うん。」
と頷き、バイト先の店の従業員用出入口から店の中に入っていった。


家に帰り、ベッドに腰掛け、携帯電話を取り出した。
家庭教師のバイトは休ませてもらうよう連絡しようと思ったからだ。

着信ランプが光っており、留守電が入っていた。
留守電を聞く。
「お預かりしているメッセージは一件です。
一件目の伝言は… ピー…

”もしもし?ロシュ?みく子だよっ! 明日の夜ライブやるんだ!
明日のライブはロシュにも、どうしても来て欲しいの。最後のライブだからねっ!絶対来てね!”

この伝言を保存する場合は一を…」
と、元気で明るく大きな声でミクの伝言が入っていた。

ミク… お前はこれからどうなるんだ… そんな元気で明るい声なのに…
途方もない方向に変わっていくんじゃないのか…
オレは頭を掻き毟った。


家庭教師のバイト先に休む連絡をしてしばらくすると、エリカから電話があった。
「今日は帰れ言われたから、今から帰るの。」
「ちょっと待ってろ。ダッシュで行くから」
「うん。待ってる。早く来て。」

オレは本当にダッシュで車に乗り、エリカのバイト先まで行った。
エリカは店の従業員用出入口の前に立っていた。

「エリカ!」
車を降りて、エリカの肩を抱く。
「ロシュ。やっぱり私変かな? 他の人と違うのかな?何か様子が変って言われて、病気か?って言われて」
エリカが不安そうに聞いた。

「そうじゃないよ。エリカは何も変じゃないよ。他の人とも違わない。
あんなこと聞いたすぐ後だから、元気がなかったりしたんだよ。大丈夫だよ。エリカは何も変じゃないよ」
オレは、エリカを抱きしめながら言った。


夜は宅配ピザを頼み、オレの家でエリカと一緒に食べた。

バイオロイドと聞かされたエリカは、味を確かめるように食べていた。
自分が本当に味覚がするのか確かめるように。

そんなエリカを見てオレが
「おいしい?」
尋ねると

はっと気付いて
「うん。おいしいよ。このチーズがねー、のびーーるの」
とエリカはピザをかじり、チーズを悪戯っ子の様に伸ばしながら
何もなかった様に答えた。

ニ人でゆっくりいろいろと会話をしているうちに、少しずつオレにもエリカにも表情が和らいでいった。


一緒にお風呂にも入った。

一緒に抱き合いながらシャワーを浴びている時、エリカが
「ロシュ、触って」
と言い、オレはエリカの体に優しく触れた。

「何か違う?」
エリカが尋ねた。

「ううん。何も違わないよ」
と答え、オレはエリカの耳を優しく噛んだ。

やがて、少しずつオレにもエリカにも笑顔が戻ってきた。


それから、一緒にベッドで横になった。
一緒にベッドでじゃれ合った。

いつもと変わらぬ二人…
いつまでも変わらない…


突然、エリカが
「明日、みく子ちゃんのライブがあるんだって。ロシュ、一緒に行こうよ」
と言った。

「えっ?ミクのライブ?」
意外な言葉に驚いて、オレは問い直す。
「うん。私、みく子ちゃんの姿をちゃんと見たいの。」

少し赤みがかったエリカの顔は、ようやくいつもの輝きを取り直し、大きな瞳は月の光に輝いていた。

書┃籍┃化┃第┃一┃弾┃♪┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛
★ブログじゃ読めないおまけページが盛り沢山!M線上のアリア A巻 購入はコチラから!★
にほんブログ村 小説ブログへ
↑ランキング参加中!感想の代わりにお願いします。

≪五日目:ロシュ編 26話 | TOP | 五日目:蜜編 現在 73話≫


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。