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六日目:卵茶編 08話

「変わってしまうことはいけないことなのかな?」

みく子の明るさは崩れない。

みく子の明るさは、笑顔だ。

他の感情を覆い隠す、硬さだ、壁だ、仮面だ。
…みく子の声は、震えていた。顔の代わりに感情を表すかのように、グラグラと揺れていた。
俺がみく子の話題に触れた時から声が揺れはじめ、それに伴って、みく子の明るさは増していったように思う。

………
この後が、ライブであることを強く意識する。
…きっと彼女は、色んな人にこの問いを向けてきた。
…きっと、俺が最後だ。
曖昧だけれど、確信に近い気持ちでそう思う。

みく子の問いから数秒の沈黙が過ぎている。
俺はその沈黙に、息を飲む。
そしてその沈黙を越えるために、そのままその息を深く吐き出す。
そしてさらに、みく子の明るさを崩すために、言葉を吐き出す。

「………そうだな。」「例えば、誰かが『頑張らなきゃ』と言ったとしよう。そしたら俺は『頑張らないで』って声をかけるんだ。」「『頑張っても何も生まれない』なんて言われたら、『いや、頑張ることは何より大事だ』とか言ったりね。」「知ってるだろ?俺はあまのじゃくなんだ。」「…そして、理由だっていくらでも用意出来る。」「否定も肯定も。」「拒絶も許容も出来るんだ。」「俺は“百”を与えることが出来るよ。」「でも、それはお前の“一”じゃない。」「俺の“百”になんか、価値は無いんだ。」「さっき、言ってたじゃないか。」「『色んな言葉を貰った』って。」「たぶんもう、材料は充分なんじゃないか?」「………さて、みく子さん。こんなとき俺が何て言うか分かるかい?」

みく子は、俺が聞いていた時とは違い、一切相づちを打たなかった。ただ、目を逸らすことは一切無かった。
明るさを、笑顔をそのままに。


……
………
…ふいに、他の色が混じる。

…白いのに?

気付けば、彼女はとうてい小悪魔的とは言えない、ニヤニヤとした笑みを浮かべていた。ただ、とても彼女らしい表情だ。

明るさをそのままに。

「…卵茶くんがマジメ?に語ってるとこ、久しぶりに見ちゃった。」ニヤニヤ。

「…言ってろ。」
実際ハズい。さっさとこの話を終わらすべく、言葉を続ける。
「んで?答えは。」

「………『自分で決めろ』って?」ニヤニヤ。

「はい正解。終了終了!」
彼女の中で、もう決まっているはずの解答。聞く必要は無い。

…俺は本当は、ここに必要無かった。
相談ではなく、既に出た答えへ収束するだけの会話。



彼女はライブをするのだから。

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