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六日目:志津編 12話

夜目にも暗い瞳の悪魔が、思い切ったようにこちらを向いた。

「お前は、何故ここに居る?」

「他に行くところが無いから」

ふふん、と悪魔が鼻で笑う。

「自分の仕事を知らないということか?」

「さぁ」

答える訳が無かろう。
でも、私はこの悪魔を天に帰す為にここに居る訳ではない。
そうでなければ、悪魔のお喋りに付き合ったりしない。
速攻で天に帰している。

悪魔を一匹倒したところで、この世から「悪」が無くなる訳でもない。
人はその不安から、簡単に悪魔を生み出してしまう。
皮肉なことに、その悪魔が光を増強する。
ここは、そういう世界だ。

「くそぉ。お前が何を考えているのか、見えん」

なにやらボヤくので、背中の羽を広げてやる。
普通は見えないけれど、悪魔には見える。
考えてることは見えなくても、他の人が見ることのないモノを見られるんだから、いいじゃない。

「やっぱり、それか」

「羽で触っても天に帰るのかな?やってみようか?」

「や・め・ろ」

非常に迷惑そうなので、止めておこう。
あんまり調子に乗ると、お祖母ちゃんに叱られる。

「あんたは、なんでここに居るの?」

今度は質問してみよう。

悪魔は、石垣の上で胡坐をかいて、自分の手を見ている。

「ここは学生が多い。若いヤツらは、能天気にしてるか、ギリギリのところでのた打ち回ってるか。美味い餌があるからな」

「美味い餌は、昔の良い思い出でしょう?」

「ああ、それが一番美味い」

「失くした本人は、どれだけ大事なものを失ってるのかすら気付けない。
 極悪非道やな」

「賛辞を戴くとはな」

「あ・・・」

ふふん、とまた笑う。
ので、睨んでやった。

ドサッ。

ああ、さっきもこうやって落ちたのか。
本当に見えない手で突き飛ばされたみたいに、後ろにすっころぶのね。

「睨むな」

ひょいと石垣に上り直して胡坐をかきながら、感情のない声が苦情を言う。

「だって、面白いもの」

「面白い・・・。お前、悪魔と遇うのは初めてか?」

「うん」

「・・・・・」

悪魔も呆れるらしい。
こんな表情を、よく見かけるよ。
人間の間に居ると。
そして彼らは言う。
『天然』と。
ボケてるんじゃないのだけれどね。

「加護してる人たちに感謝しろよな」

お前に言われたーないわっ。

懲らしめるぞ。

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