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六日目:卵茶編 12話

?十五分前のこと?





みく子と俺は走っていた。

揺れるアバンギャルド。
揺れる体。

走るみく子は、なんだかフラフラしていた。
スピードも遅い。

「大丈夫か?みく子さん」
俺の方はスピードを合わせながらも声をかける余裕がある。
みく子の方は余裕が無い様で、一瞬視線だけを向けて、そのまま走る。

と、十字路を走り抜けるとき。

…!!

「あぁぁああっぶねぇ!」
みく子が誰かとぶつかりそうになった。
よけて立ち止まり、
「ぁ、ちこ??!!」
「み、みく子!?!?!?」
「えへへー」
…おや、知り合いらしい。見れば、ギターケースを二個も持っている、重かろうに。おそらくはストリート仲間なのだろうが。
そのギターを見て
「ぁ、ちこ偉い。」
「ん?・・・あぁ!みく子これから歌うんだよねっ!」
みく子はうんうんと頷きながら、満面の笑顔。で、視線はギターへ。
「もしや・・・このギターを狙ってる?」
「ビンゴ!!!!」
………そう言えば、みく子は最初からギターを持って無かった。

アホなんだろうか?
いや、いくらなんでも何かしらの事情があるんだろう。

「ビンゴじゃ無いっ!歌うの決まってるのになん・・・」
「あぁ!もうみんな待ってるかも!ちこもちゃんと後できてね!?」
ギターを受け取りながら相手の言葉を切って一方的に言い、歩き出すみく子。
それを追おうとして歩き出す俺に、ちこさんとやらが気付き、振り向く。
「ぁ」
む、驚かせてしまったようだ。先に声をかける。
「こんにちは。」
「こんにちは。ごめんなさい。びっくりして気付くの遅くなっちゃって」
いや、謝る場所じゃ無いしな。
「いや、良いんです。それじゃ。」
笑いかけておく。また後で会うかもしれないし。

「早く!卵茶くん!」
みく子がせかす。
小走りに追い付く。
振り向くと、ちこさんは既に別方向に歩き出していた。





横の路地に入った瞬間、みく子の体が崩れ落ちた。

「…!?おいっ!!」
みく子に駆け寄る。
「大丈夫だよ!!大丈夫!!」
明るい笑顔だけはそのままに、みく子は座り込んでしまう。
「お腹減ってたの!だからギター持ち歩くのツラくてさ!きっとちこさん来てくれるって思ってたから!!だからね!?」
そんなこと、聞いてねぇよ。

…俺の居場所はここじゃ無い。
自分に言い聞かせて、みく子に触れずに、ギターケースを持つ。
「…これは俺が持ってやるから。」

みく子が、無表情に俺を見つめる。やがて、少しずつまた笑顔になる。
ゆっくりと立ち上がり、歩き出す。
徐々にスピードを上げ、フラフラと走り出す。

揺れるアバンギャルド。
しかし暗い路地裏に、残像は残らない。

?????

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