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六日目:蓮火編 12話

「フィッシュ・バーガーとバニラ・シェイクください。」
「あたしも♪」
「俺コーラだけでいい。」

注文を済ませ、席に座る。
混み合っているようで、あと、俺達がせっかちなので、全部を揃えて席に持って来て貰うようにした。

「で、そのみく子さんとどうしたって?」

「あぁ…」

俺は、全てを話した。
頑張って、二度も叫んだ事。
ノートン教授の本を読んで、多分大丈夫だと思った事。
よくよく思えば、白い肌についてツッコミを入れたほうが良かったんじゃないかって事。
全てだ。

「手ぇ出したとかじゃないのか。」

つまんねぇ、と、ミナミはそう言いたそうだ。
続けて、俺にこう質問してきた。

「で?ずっと待つの?」

「そのつもりだよ?」

「そのみく子さんが歌いだすのを?」

「うん。あ、ちょっとトイレ行ってくる。」

席を立ち、トイレに入る。鏡を見ながら呟く。

「今更、そんな決意が揺らぐような事言うなよなぁ。」

両頬を叩きながら、席に戻った。
再度、俺は話し出した。

「それでさ、彼女が歌いだすまでバイトと大学の往復だろうし、俺もう一回バンドを…って聞いてる?ねぇ聞いてる?二人とも。」

二人は、ポカンと口を空けて壁を見ている。
つまり、俺の背後。

「どうした?」

振り向いた。
そこにはポスターが貼ってあった。

「STREET LIVE、Goodbye,orange-girl…。
 orange-girl…?みく子?もしかしてみく子?」

ミナミとちぃたんは、「多分そうじゃないか」と、俺の質問に答えた。

「この日付!今日じゃん!」

思わず口に出た。というか、俺はここで叫んだ。
携帯電話を取り出す。最近、よく携帯電話を使うが、そこはもう気にするな。丁度良く、兄貴は客を乗せていなかったらしい。ここから近いから、走れば多分、間に合うんだけど。
きっと兄貴も、多少なりみく子に関わったから、聴きたいんじゃないかって思ったんだ。

「みく子が、多分だけど歌うみたいなんだ。
 今大通りのマックスなんだけどさ。
 今から兄貴も来ない?
 あ…うん。そう。この近辺に人を送り続けてるんだ。
 おっけい、忙しいんだね。」

兄貴は、「俺の分も聴いてきて。」というと、電話を切った。
余りの行動に、ミナミとちぃたんは驚いている。

「で、行くの?」

ミナミがそう言うと同時に、俺は席を立とうとした。

「お待たせしました。」

注文の品が来た。

「いい!コレ君にあげる!」

バイトの女の子にそう言うと、俺は店を出てポスターに書いてあった路地へ向かった。女の子は、「あたしそろそろ上がりなのに、仕事増やさないでよ!」と言いたげな表情だった。

ミナミとちぃたんも、俺の後を付いて来てくれた。

路地に着く。みく子はいない。だけど、大勢の人が其処にいた。
まだ始まってないんだな、と、それだけ確認出来て、安心した。
冷静に人だかりをチェックする。

「…あれ?ロシュくん。」

「…蓮火くん。」

良かった。彼は俺を憶えてくれていたようだ。
隣に、彼女を連れている。

「二人でライブ、見に?」

ロシュくんは笑いながら、「そうだよ。」と答えた。

ロシュくんとみく子の間に、何か…と尋ねようとして、止めた。
うん。きっと、答えは出てるから。

じゃぁ、と軽く挨拶をして、ミナミとちぃたんの元へ戻る。
緊張しながらも、三人で雑談。まだ、始まらないらしい。
雑談でかなりの時間が経った。
人は、少しずつだけど増え続けている。
よく見ると、さっきのマックス・ドックスの女の子も来てた。
「ごめんよ?。」と心の中で三回呟いた。

周囲がざわつく。
誰だか解らない男の人と、一緒に女の子。
女の子は、みく子だった。

笑顔を振り撒きながら、人だかりの中心部へ向かうみく子。
座って、ギターケースを開き、ギターを取り出した。

六弦から、チューニングを始める。

「まだ??」

誰かが叫んだ。

「ごめん。あとちょっと待って。こう…パーマの角度が。」

右手でごめんねのポーズをしながら、申し訳なさそうにみく子が言うと、何人かが大爆笑した。俺もその一人だったが。

一弦までチューニングが終わり、ゆっくりと息を吐いたみく子は空を見上げた。
そのまま、右手で空を指差した。

辺りがシン…と静まり返る。

右手をギターに、目線を人だかりに戻すと、ゆっくりとみく子はこう言った。

「集まってくれてありがとう。
 それじゃあ、今夜の始まりの歌、いきますよ?」

あの小悪魔的な笑みの後、その声は、澄んで空に溶けた。

「一曲目…オレンジ」

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