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六日目:なつめ編 05話

事態はいつだって急に動き始める。
ぼんやりなんてしている場合じゃないんだ。

そう。これからライブなのだ。
大切な花カゴが崩れないように…それでいてできる限りのスピードで会場へ。

息を切らせながら着いてみるともう人だかりができている。みく子は…? なんて思っているとどこからかみく子が現れた。後ろに男の人も一緒だ。蜜クン…なのかなぁ?
集まった人の前へみく子が歩んでゆく。ギターケースから取り出してチューニングを始める。

チューニングが終わるとゆっくりと…右手で空を指差した。辺りがシン…となる。

「集まってくれてありがとう。 それじゃあ、今夜の始まりの歌、いきますよ?」

ふっとあの笑顔をみせた。いつもの彼女の笑顔だ。
すべては大丈夫みたいだ。ほっと安心しているとイントロが流れてきた。

「オレンジ」
…そう言って静かに歌い始めた。
あの人の歌なのかな。そう思いながら聞いた。

2曲目…どこかで聞いたことあるような気がする。カバー曲みたいだ。そんなこと思いながら聞いていると、終わってからそっとみく子に近づいた男性がいた。カノジョと一緒らしいその男性はみく子と少し会話をして離れた。
またあの笑顔だ。みんなみんな虜になる…

何曲目かの後にみく子に抱きついている子がいた。
バイト仲間の子だろうか。
ふと前を向くとみく子と目が合った。

「あ。なつめぇー」
いつものみく子だ。ちょこっと前へ出て、

「みく子、これ…」
そう言って花カゴを渡す。

「なつめぇーありがとぉー。」
スッと一輪抜いた花をそっと耳の脇へ差した。
今の髪の色にも似合うようだ。

「昔…作った曲なんだけど、うまく歌えるかな…」
「僕らの未来」
そう言ってすこしはにかんだ。
やさしくて懐かしいイントロが流れてきた。
あ…っと思わず声が出る。

あの頃同じ制服を着て歌ってくれていた曲だ。うちら二人だけの曲だよって言ってくれたんだ。こんな大切な日に歌ってくれるなんて…そう思うと余計に鳥肌が立ってとてつもなく懐かしくなった。すごく嬉しいのに、いつの間にか目の前が潤んだ世界に変わっていた。
同じ曲なのにあの頃とは違う新鮮な風が通っていく。声は更に透き通って聞こえる。だんだんみく子の姿がちゃんと見えなくなってくる…

いちばん好きだったフレーズ
 「君が笑ってくれたなら この世界は無敵だ…」
あぁ、泣いている場合じゃない。
気が付くと頬まで伝っていた涙。そっと拭ってみく子を見る。すると笑顔のみく子と目が合った。思わず私も…涙の残る瞳で微笑んだ。

歌い終えたみく子の前から少し下がって見ることにした。赤い目で前にいると…また泣いてしまうかもしれないから。

その後もみく子は大切な仲間の歌をうたい続けた。なんでそうわかるかって? みく子のことだもの。いろいろ悩んだって今日ここでうたってくれている。いつもずっと一緒にいるわけじゃない。学校が離れたら知らないことだって増える。それでも、みく子はいつだって変わらない笑顔でいてくれたんだ…

―ちゃんと聞いているはずなのにぼんやりと考え事をしていた。気が付けば12曲目だ。指折り数えていたけどもう足りない…

「次はデュエットでいきまっす♪」

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