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六日目:奏湖編 14話

紙袋の端を強く握る。

此処は路地のはずなのに、ライヴハウスにでも来ているような緊張感。
私なんでこんなに緊張してるんだろう?


周囲がざわつく。
知らない男の人と、一緒に女の人。
女の人は、みく子さんだった。

笑顔を振り撒きながら、人だかりの中心部へ向かっていく。
男の人からギターケースを受け取り、そこからギターを取り出した。

ゆっくりと、チューニングを始める。

「まだ??」

誰かが叫んだ。

「ごめん。あとちょっと待って。
 こう…パーマの角度が。」

右手でごめんねのポーズをしながら、申し訳なさそうにみく子さんが答えると、何人かが大爆笑した。

チューニングが終わり、ゆっくりと息を吐いてみく子さんは空を見上げた。
そのまま、右手で空を指差した。

辺りがシン…と静まり返る。

右手をギターに、目線を人だかりに戻すと、ゆっくりと言った。

「集まってくれてありがとう。
 それじゃあ、今夜の始まりの歌、いきますよ?」

あの小悪魔的な笑みの後、その声は、澄んで空に溶けた。

「1曲目…オレンジ」






緊張していた心に、馴染んでいくメロディだった。
温かく、強く、優しい。
私に大切な人が出来たら、こんな気持ちで向かい合いたい。
こんな気持ちで、隣に居たい。


「次はデュエットでいきまっす♪」

あ、私ほうけていたみたい。
今は何曲目なんだろう?

爪先立ちで奥を見ると、ちこさんがみく子さんの隣でギターの準備をしている。
おお!デュエット!

きっとみく子さんの声と、ちこさんの声はピッタリだ。
ニ人の歌を聴いたことがある私だから、期待が膨らむ。

ニ人がお互いにうなずき、前に向き直ると、ニ本のギターが音を響かせた。





うん、ハモりの部分もすごくキレイで、歌詞も素敵。
やっぱり思ったとおりだったなぁ。

全力で拍手!
っと、そうだ、コレ渡さなきゃ。フィッシュ・バーガーとバニラ・シェイク!


「ちょっ・・・・・・と、すみません。」

前の方を空けてもらって進み出る。

足元を見ていた私が顔を上げると、みく子さんがこっちを見ている。

あ、と思った瞬間、みく子さんが
「じゃあー、次は『バニラ・フィッシュ』って曲をやろうと思いまーす。」

みく子さんは、笑っているのにすぐ泣き出してしまうような表情で私を見た。
私を見たんだ、と思う。

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