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六日目:奏湖編 16話

静かに曲が終わる。


私は目をいっぱいに開きながらフィッシュ・バーガーとバニラ・シェイクが入った紙袋をみく子さんに渡す。

出来るだけ下は向かないように、瞬きをしないように。

紙袋を渡すと、いつもみたいにみく子さんは目を輝かす。

「ホントいつも、ありがとうね、カナちゃん」

不意に私の目から、涙がこぼれた。


あれ、なんで泣いてるんだろう、私。

でも何故かもう、みく子さんには会えないような気がした。

私の憧れている、みく子さん。



私は何も言えずに、震える口元を押さえて人垣の後方へ下がった。

「次で、最後の曲です。」

残念そうな「えー?」という声と、拍手。

「今日、私が本当に聴いて欲しいのは、この歌です。
 曲名は…」


涙を拭い、みく子さんの方へ向き直ると、最後のコール。



「アリア」



空に伸び行く音―――

力強いのに儚くて、いっそう胸を締め付けられる。
漂う花の香りと夜気が、生まれる音を遠くまで運んでいく。



もう、みく子さんとは会えないんだろう。
それはどこか確信めいた予感で。


彼女に憧れ、何か自分にはないものかと探し回って、やっと思えたこと。

私は、私の心が見つけた風景を写真に残したい。


鞄から、いつも使っているカメラを取り出す。

そして最後の曲を歌うみく子さんに、静かにシャッターを切る。



たった一枚。

その写真は、私のアルバムの最後に貼られている。

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