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六日目:なつめ編 06話

「次はデュエットでいきまっす♪」

そう言ったみく子の目線の先にはギターを持った女の人が居た。ストリート仲間なのかな。
アイコンタクトしているみたいだけど…みく子には負けたみたいだ。ギターを抱えて、みく子の隣へ座った。
少し言葉を交わして、ゆっくりとギターを弾き始める…

「秋空の向う」
並んだ二人のギターから出てくる音はいつもより厚みがあってすごくいい。声の重なりもキレイなメロディに乗っかって流れてゆく。
情景の浮かぶ、透き通ったそれでいてあったかな歌だった。歌い終えた女の人はみく子とハイタッチしてさらっとその場を去った。かっこよいなー。

その後もみく子は歌い続けた。
「バニラ・フィッシュ」
歌い終えた後、マックスの紙袋を渡した子がいた。みく子喜びすぎっ。マックスの子…あのポスター貼ってあったお店の子かな。
ちょこっと喉を潤した後、みく子はそっと言った。

「次で、最後の曲です」
もう…なのか。早いような気がした。
13曲も歌ったというのに。なぜなんだろう。

「今日、私が本当に聞いて欲しいのは、この歌です」
「アリア」

短い曲じゃないはずなのにあっという間だった。さっきよりもっとすごい鳥肌が立った後、また泣きそうになって。いやいやって持ち直して。ちゃんとみく子の歌聞けていたのかな。

「なんか、すごいね」横の方で言っている人がいた。
「生まれ変わった」なんて聞こえてくる。

そうだ。まるで生まれ変わったみたいだ。
それでもみく子はみく子だ。
それだけで十分だと思った。

「どうもありがと」
そっとみく子は呟いた。

歌い終わったみく子にいろんな人が駆け寄っている。
またぼんやりと考え事をしていたらみく子と目が合った。

「なつめぇーお花ありがと」
彼女は一輪私にも耳の脇に差してくれた。

「なつめぇーお疲れ? また聞きにきてよねっ」
「うん…」
なんて言ったけど…いつになるのだろうか。
お花…あげてよかったな。いい事あったなぁ。
お花屋の店長さんと目が合った。にっこり、笑った。

また今度お花屋に買いに行こう。そうして家で飾ろう。
そんなことを考えながら帰った。
みく子の周りにはまだ人がたくさんいた。

透き通った夜空にはたくさんの星が瞬いていた。
あんなにキレイな星だっていつか消えてしまうんだ。
みく子だって、永遠じゃない。

それでも今、みく子は周りに居た人達によって輝き続けている。何がどう変わろうとみく子はみく子だ。避けられない変化ならばせめて受け入れられないだろうか。
なにより不安を感じていたのは他ならぬみく子かもしれないのに。

またいつかいつもの街のどこかでみく子にあえるかな。
変わらない歌をきかせてくれるかな。


道の向こうで黒猫が鳴いている。
実は誰か呼んでいるんだったりしてね。

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