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二日目:ロシュ編 07話

エリカからの電話に出てはみたが、やはり何か後ろめたい気持ちだ。

「もしもし…」
「…」
無言だ。

「もしもし…?」
「…」
やはり、無言。

「もしもし、エリカ?」
ちょっと大きな声で言ってみる。
しばしの沈黙のあと

「迎えに来て!(ピッ消)」
一言だけ残して、電話が切れた。

変な汗が出てくるような悪寒がするような何か変な感覚に陥る。
嫌な気分だ。
エリカは一言だけしか喋っていない。おそらくはバイトの帰りの迎えに来てという事だろうと思い、靴を履く。


外に出ると、風はさらに強くなっていた。
ぱらぱらっと時々、雨粒が落ちてくる。

「車の方がいいな」
車に乗り、エリカのバイト先の居酒屋に向かう。


信号待ちで停まったとき、通りの向こう側で誰かが大声で叫んでいる。
同じゼミの蓮火くんみたいだ。

「とりあえず、そのパーマだけは直せよ!」と言ってるみたいだ。

そのセリフは、オレも今、ミクに向かって言いたい。


いや、ミクの事を考えている場合ではない。
信号が青に変わり、アクセルを踏んだ。


エリカのバイト先の居酒屋が見えてきた。
その軒先に、レパード柄のワンピースを着て、腕組みをして立っている女の子がいる。

エリカだ。


車を寄せ、助手席のドアを開ける。

エリカは無言で乗り込んだ。
明らかにご機嫌斜めだ。


「迎えに来てって単純明快だよな」
車を出しながら、なにげない話をする。

エリカは、無言のまま無愛想に顔を背ける。


Uターンせずに裏通りに入り、エリカの友達の志津ちゃんがバイトしている花屋の「ふろーら・しょうだ」の前を通る。

志津ちゃんが店の前で誰か男の人と話している。

志津ちゃんがエリカに気がついたのか手を振っている。
腕組みしていたエリカも志津ちゃんに手を振って答えた。

なぜか、エリカの友達のしのめんくんらしき人が、ちょっと離れた路地から、隠れるようにして店の方を見ている。


「今日、集まり事か何かあったの?」
運転しながら、横目でちらっと様子を見ながら言ってみる。

「別にないです…」
なぜか敬語で、ぎこちなく短い答えだ。
エリカは、また不機嫌な顔に戻った。

変な空気が車内を包む。


大通りに出て、明々とした照明の二十四時間営業のバーガー屋「マックス・ドックス」の前を通り過ぎる。
台風が近づいて天気が悪くなったせいか、いつも深夜は学生達でにぎわう店内には人影がまばらだ。


やがて、エリカのマンションの前に着き、車を停める。


「ロシュの方こそ、今日、何かあったでしょ」
シートに深く座り、腕組みのままのエリカが言った。

「あ、ああ…、 実は … ちょっと」
どうも、エリカはお見通しの様だ。
ここでウソを付いても仕方なさそうだと思い、言葉を濁しながら答える。

「エリカは知ってるよ。だって、志津ちゃんやしのめんくんが大騒ぎしてたもん。」

どうやら今日のキャンパスでの事件は、すでに、かなり有名な事件になっているみたいだ。


あの目立つ容姿のミクが大泣きして、バスケ選手みたいな背丈のオレが抱きかかえてキャンパスを横切れば、目立たないわけがないのは尤もな事だ。

「エリカも知ってたのか…」
オレが聞いても、エリカは腕組みのまま黙っている。

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