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二日目:しのめん編 10話

そうか、僕は志津さんとは顔見知りだ。
いや、正確にはこちらが微妙に見知っていないのでなんとも言えないけど。

それでも事態は好転するはず。
なぜなら志津さんは「ミックン」の事を知っている。
彼女に「ミックン」がどこの誰で何をしているのかを聞けば、「ミックン」を見つけるのは容易くなる。

路地裏から少し身を乗り出して花屋の方を見ると、志津さんが店から出てキョロキョロしている。
志津さんが僕の方を見るかどうかの瞬間、この裏通りに一台の車が通りかかった。

志津さんはその車に手を振っている。
車の中で助手席に座っている女の子も手を振っていた。
その女の子は顔を志津さんの方へ向けているので誰なのかは解らなかった。
運転席の男は酷く緊張しているようにも見える。


(どこかで見たことある顔だな…)


思わず「あっ!」と声に出た。


その男は講堂でみく子の隣に座って、みく子が泣いたら連れ出て、タクシーに一緒に乗って行った男だ。

運転席の男が誰なのか解らない。
だけどみく子と、親密な関係である事は確かだ。


(えっと、確かみく子と話をしてた時…
 童貞…・ちょ…ちょちょ…チョイブ!そう!そんな会話してた!)


今、一番みく子に近いのはこの男だろう。

ここにずっと居ても「ミックン」と会えるかどうかは解らない。
志津さんも僕の事は覚えていないかもしれない。


花屋の方から志津さんの視線を感じた。
少しだけ隠れて呼吸を整える。


目を閉じて大きく息を吸い込んで感覚を研ぎ澄ませる。
全部の神経を全開にしていくように
身体の血液をぐるりと回すように。

空を見上げながら目を開く。


「雨が降るまでが勝負になるな」


走り去った車のエンジン音、タイヤと路面の摩擦音
ブレーキ音に、クラッチを切る音、それから排気の臭い。

今感じられる全てを頭に叩き込んで、僕は今通り過ぎて行った車を追いかけた。


「絶対に捕まえてみせるぞ、チョイブの男!」


雨はすぐそこまで来ている。

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