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二日目:奏湖編 05話

飲み会も終盤に差し掛かった頃、志津さんがウーロン茶のグラスを持って隣に来てくれた。
「カナちゃ?ん、どぅよ?」
・・・答えようが無いですよ、その質問(笑)
そういえば、と、私はさっきの人誰ですか?と志津さんに訊いてみた。
「ん?しのめんくん?」とグラスを口に付けつつ教えてくれた。

「同じ大学で、ウチらと同じ学年やね。」

「ほぇー。じゃあ大学で見かけているかもしれませんね。」

「そうだねー。」

しのめんさんが本当に色が分からないのか、とは訊けなかった。
志津さんがそれを知っているのか分からなかったし、第一失礼だ。

それから「花屋のバイト、羨ましいです」とか「いやいや、意外と体力勝負よ?てんちょ?が急に注文受けてきたりするし」とか、別の話をしていた。

向かいに座ってるコが「ねぇねぇ?、クレヨンに生まれ変わったら何色になりたい?」と訊いてきた。
なんて唐突な(笑)

「俺は赤かなー」

「えー?ピンクじゃない?エロいからー」

「私はやっぱり純潔な白よね♪」

「金!俺金がいい!」

色んな所から、まさしく色々な意見が飛び交う。

「ねー、みく子はやっぱりオレンジでしょ?」

「私は、もっと白に…ううんなんでもない」

みく子さんは少しだけ寂しそうな顔をしてから 、いつものように微笑んでいた。

少し不思議に思ったけど、次の出来事でかき消されてしまった。

「お前はー?」

「…っえ?」

さっきピーチフィズを頼んだ人が、しのめんさんに訊いた。
しのめんさんは何かを考えているふうで、すぐに答えなかった。

「やっぱりお前、色が解らないんだろー!?」

「……」

なっ!なんてデリカシーのないヤツなんだお前はっ!!

「そうだよ」

「うっそだろー?じゃぁさ、俺のTシャツ何色??」

「…」

「適当に知ってる色言えって!」

「……緑?」

「はー?お前の目にはこの黄色が緑に見える訳?」

私は我慢できなくなって、あの男を張っ倒してやろうと立ち上がる直前、



「ちょっとあなたね!」


・・・・・・あ、さっきのかっこいい店員さん。

しのめんさんとあの男の間に割り込んできた。

「色が解らない事がそんなに可笑しい?」

「は?」

「私達が普通に感じている色だって、本当に全員が同じように見えているとは限らないのよ」

「何言っちゃってる訳この子?」

「じゃぁ、あなたが着ているそのシャツを見た全員が、あなたが思っている黄色と同じ色だっていう確証はある?」

彼女は、その場にいる私たちがのめり込んでしまうほど、巧みに演説した。

彼女の話を聞いているうち、私は全く反省した。
訊かずとも、口に出さずとも、私はしのめんさんを傷つけていたのかもしれない。
しのめんさんが、本当に色が分からないのか、知りたがっていたんだ。心の中では。


その後、お店の偉い人が止めに来るまで、彼女は話し続けた。

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